冷徹弁護士の独占欲にママとベビーは抗えない【極上悪魔なスパダリシリーズ】
事務所に戻ると九条が話しかけてくる。


「完全勝利」
「やるな」


ニヤッと笑う彼も、朝日法律事務所ではかなりの凄腕として認められている。

九条は弁護士になってからこの事務所ひと筋なのだが、俺は別の小さな事務所から二年ほど前に移籍してきた。


「そういえば、『西岩(にしいわ)建設』から連絡が入ってたみたいだぞ。お前、顧問弁護士やるつもりか? わかってるだろ、あの会社は――」

「教えてくれてサンキュ」


九条の発言を遮り、パラリーガルのところに向かう。

ようやくこの日が来た。

西岩建設は大手の建設会社でマンションの建設を得意としているが、公共施設の建築や改装の仕事も多い。

最近では、とある鉄道の駅のバリアフリー化プロジェクトに大きく貢献している。

俺は西岩建設の顧問弁護士になるためにこの事務所に移籍したようなものだ。

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