冷徹弁護士の独占欲にママとベビーは抗えない【極上悪魔なスパダリシリーズ】
「いや。俺、親父を四歳で、お袋を六歳で亡くして……」

「六歳……?」


亡くなったとは聞いたし、結婚の報告のためにお墓参りにも行ったけど、そんな幼い頃だったなんて知らなかった。

彼が話したくなさそうだったので、触れないようにしていたのだ。


「それから、遠縁の親戚の家で育ててもらったんだ。もともとニンジンが得意じゃなかったんだけど、嫌いだとは言えなくていつも飲み込んでて。それで余計に嫌いになった」


フォークに刺さったままのニンジンを見つめる彼は、憂いに沈んだ表情で言う。

まさかそんな理由があったとは。


「七緒を妻にしておいて無責任かもしれないけど、だから家族がどういうものなのか、本当はよくわからない」


だから赤ちゃんができたと告白したとき、大喜びとはいかなかったのかな。


「両親に育てられた私だってわかりません。これからこの子に教えてもらえるんじゃないかな」


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