冷徹弁護士の独占欲にママとベビーは抗えない【極上悪魔なスパダリシリーズ】
「勝手になにしてるんですか?」


抗議の声をあげると、立派な一眼レフカメラを持った黒い服の男が近づいてくるので緊張が走る。

櫂を守らなければ。


「八木沢さんですよね。西岩建設の件、被害者がお亡くなりになっているのに、弁護をする旦那さんをどう思います?」


記者会見の頃は彬さんのコメントが欲しいマスコミの姿をちらほら見かけたが、最近はなかったのに。


「私は主人を信じています。失礼します」


それだけ言って走りだした。
待ち合わせのカフェに駆け込んで振り返ったが、追いかけてくる気配はない。


「よかった……」
「七緒さん、どうしました?」


すでに来ていた九条さんが、肩で息をする私を見て近寄ってくる。


「マスコミに写真を撮られました」


話した瞬間、彼は外に飛び出していった。

しばらくして戻ってきた彼は「見つかりませんでした、すみません」と頭を下げる。


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