冷徹弁護士の独占欲にママとベビーは抗えない【極上悪魔なスパダリシリーズ】
近くにいた若い男性に声をかけると「異動というとインテリア部の?」と反応された。

四月に入ってからならまだしも、三月中旬のこんな時期に異動があるのが珍しいのだ。


「はい。新見七緒と申します。先ほど、園田部長から経理への異動についてお聞きしたのですが、あの……」


なんと言ったらいいのだろう。
言葉に詰まると、奥の席からもう少し年上の男性が歩み寄ってきた。

彼はたしか人事部長の下川(しもかわ)さんだ。


「インテリア部から経理部への異動は初めてだけど、きちんと指導してもらうように伝えておくから」


もしかして、仕事がきちんとできるか不安で尋ねてきたと思ってる?


「あっ、いえ。あの……うちの会社にコンプライアンスについて扱う部署はありますか?」

「コンプラ?それも人事が請け負ってるよ」


すぐに見つかってよかった。
これで異動を回避できると胸を撫で下ろす。


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