冷徹弁護士の独占欲にママとベビーは抗えない【極上悪魔なスパダリシリーズ】
応接室のようなそこは、クライアントと話をするためにあるのかもしれない。

イスを勧められて素直に腰かけたが、座るという動作ですらしんどくて眉間にしわが寄る。


「赤信号に気づかないほどぼーっとして、どうした。なにがあった?」

「私……。インテリアコーディネーターができなくなって――」


一旦は止まっていた涙が再びあふれてきて声が続かない。


「仕事を外されたのか?」
「いきなり経理への異動を命じられました」
「は?」


彼はあきれ声を出して私を見つめる。

ノックの音がして救急箱を抱えた五十嵐さんが入ってきた。


「サンキュ。五十嵐、九条に会議をパスすると伝えておいてくれ」
「承知しました」


彼女は軽く会釈してから出ていった。


「消毒するから破るぞ」
「えっ?」


まともに返事をしていないのに、八木沢さんは私のストッキングを思いきり引き裂いた。

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