冷徹弁護士の独占欲にママとベビーは抗えない【極上悪魔なスパダリシリーズ】
もっと経験を積んで、「新見さんにお願いしたい」と指名してもらえるインテリアコーディネーターになりたかった。

その道を着実に進んでいたはずなのに、経理に行ったらもう戻れないかもしれない。

でも、会社命令の異動を突っぱねることもできない。


「どうした?」
「いえっ……」
「言いたいことは言え」


彼に促されたけれど、この先の不安に押しつぶされそうなこの気持ちをどう伝えたらいいのかわからない。

どこで歯車が狂ったのだろう。

尾崎さんを助けようとせず、見て見ぬふりをすればよかった?

ううん、そんなことはできない。だって私は……。


「後輩を助けたのを後悔してるのか?」

「違います」

「だけど、それが発端で自分の立場が危ういんだろ?他人(ひと)のことなんて放っておけばよかったじゃないか」


それは事実だけれど、過去に戻ったとしても同じような行動をとっていると思う。


< 60 / 342 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop