冷徹弁護士の独占欲にママとベビーは抗えない【極上悪魔なスパダリシリーズ】
八木沢さんが腕を引いてくれなければ、車にひかれていた。


「すみません」


首を垂れると、彼は首を横に振る。


「謝ってほしいわけじゃない。好きな仕事を手放したくない気持ちはわかる。でも、会社のために命を落としても後悔しないか?」

「え……」

「セクハラやパワハラに耐え続けた結果、心を病んで自殺してしまう人もいる。俺は新見さんを死なせたくない」


彼の強い言葉に驚き、しかし同時に胸に温かいものが流れ込んできた。

彼に心配してもらえるのがとてもありがたかったのだ。


「まあ、俺が決めることでもないし。新見さんの人生に責任も持てないからね」

「はい。ありがとうございます」


八木沢さんだって、訴訟を起こさず加害者に制裁を加えられないのは悔しいのではないだろうか。

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