冷徹弁護士の独占欲にママとベビーは抗えない【極上悪魔なスパダリシリーズ】
それから私は、脂ののった中トロまであった刺身定食を全部平らげた。

しかもお代は八木沢さんがなにも言わずに払ってくれる。


「ごめんなさい、お支払いします」


店を出たところで財布を取り出したが「いいから」とぶっきらぼうに言われる。


「でも……」
「無職になる覚悟をしたんだろ?次の仕事が見つかるまで金は必要だぞ」


そんな心配までしてくれるとは。

あれっ、もしかして……。
以前六千円を突き返したのも、私が仕事を失うかもしれないと考えてのことだった?


「とりあえず乗れ」
「はい」


近くの駐車場に行き再び車に乗り込むと、彼は海岸沿いにある公園の駐車場まで車を走らせた。

穏やかな海の水面に、高層ビルの明かりがキラキラと反射して美しい。


「人がいないところのほうがいいと思ったけど、セクハラだと思うなら移動するぞ」
「思いませんよ」


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