きみは溶けて、ここにいて【完】
「……また、手紙、書いてもいい? 学校では、会えないから」
「……うん、私も、書くね」
「うん。ありがとう。ごめん。……それ以外も、全部、文子さん、ありがとう」
じゃあ、と、影君の唇が動く。
だけど、それにかぶせるように、私は、何の吟味をすることもせず、するりと言葉を滑らせて、外に放ってしまった。
ーーー「影君、また、会いたい」
言ってから、気づく。
自分が、いま、本当に、本当に、そう強く思ってしまっていること。
いつ、そういう気持ちになってしまったんだろう。分からない。烏滸がましい。
手紙だけでいいなんて、思っていたくせに。
言い終えて、咄嗟に俯いてしまったけれど、返事がないからだんだんと不安になってきた。
じんわりと言ってしまったことを後悔する気持ちが膨らんでいく。