Don't let me go, Prince!
さあ、今日と明日は休みだという彼は、私とどんな風に過ごすつもりなのかしら。部屋の中で出来ることなんて限られてる。
弥生さんがどんな提案をしてくるか予想も出来ず、湯船から上がって身体を綺麗に拭く。ふと設置してある籠を見ると中の服が変えられている。
気付かなかったが弥生さんがそっと変えてくれたのだろう。髪をタオルドライした後、その服を広げてみる。
「やっぱり私が好んで来ていた感じの服よね……?この前のはたまたまじゃなかったんだ。」
私は服を着た後、ドライヤーで髪を乾かして軽くメイクをした。首筋付けられたキスマークは部屋から出ないし、隠さないでおくことにした。
「身体は温まりましたか?ちょうど紅茶を淹れ直したのでソファーに座りなさい。」
部屋に戻るとすぐに弥生さんが傍に来てソファーに座らされる。お風呂で身体を温めたからだいぶ楽になったのに、もしかして彼はかなり心配性なのかしら?
「ねえ、弥生さん。私の服は誰が選んで買ってきているの?これ、私がいつも屋敷で着ていたような服じゃないわよね?」
思い切って聞いてみる。いつの間にかこれくらいの事は答えてくれるだろうと思うようになっていた。
「私が何冊か雑誌を見て、頼んで勝って来て貰っています。確かに屋敷での渚の服装も良かったですが、渚は本当はそうのような格好が好きでしょう?」
「そう、だけれど。私はもうすぐ三十路だし……弥生さんはああいうのが好きかなって……」
弥生さんの顔をしっかり見れなくて、モゴモゴと言い訳みたいなことを言ってしまう。確かに私が好きな服で合っているけれど、彼とのデートで着たのははほんの数回だったりする。
……見てないようで、ホントはよく見てくれていた?
「渚は私の前では着たいものを着て、言いたいことを言いなさい。私はいつも渚にそうであって欲しい。さあ、紅茶が覚めてしまう前に飲みなさい?」