(仮)愛人契約はじめました



「なに、あんたたち、旅行行くの?

 別にいいわよ。
 行ってきなさいよ」

 全員で食卓を囲んでいるとき、早月が言った。

 突然、キャンセルが出たらしく、食べてる途中で保子から電話がかかってきてしまったのだ。

 蓮太郎が早月に唯由と温泉旅行に行ってもいいかと訊くと、早月はあっさりオッケーを出してきた。

 唯由が、あ~……という顔をする。

 親が反対しているから行かないと言い訳して、最初、断ってきたからだろう。

「反対しないんですか?」

 蓮太郎は、そう早月に訊いてみた。

「反対して欲しいの?」
と言われ、急いで首を振る。
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