御曹司にビジネス婚を提案されたけどもしかしてこれは溺愛婚ですか?
バージンロードを一緒に歩くのは、まだまだ元気な喜一郎さんにお願いした。

喜一郎さんは快く受けてくれた。

「勇さんや美紀ちゃんに見せてあげたかったな」と扉の前で喜一郎さんは感極まった様子で呟いた。

「祖父も母も、みんな見てくれていると思います。喜一郎さんがエスコートしてくれて喜んでくれているはずです」

「ありがとう」

喜一郎さんが笑うと音楽が鳴り、扉が開いた。一歩ずつ一歩ずつ玲音に近づいていく。

こうやって私達の中も近づいて行けたらいいな。焦らずゆっくりとお互いを見つめ合いながら。



結婚式と披露宴が終り、モデルの早着替えのように私は身ぐるみを剥がされてカジュアルな服装に着替えた。

披露宴が押し、飛行機の時間に間に合わなくなりそうなのだ。

荷物などは事前に空港に送っていたので私達の専属の運転手である白木さんの息子が取りに行ってくれている。

「美音さん、早く」

先に着替え終わっていた玲音が靴を履きかけている私に手を伸ばしてきた。

私は靴を履きつつその手を取り、走ってロビーに降り、白木さんが運転する車に乗り込んだ。

ギリギリ搭乗に間に合った私は初めてのファーストクラスでソワソワして一睡もできずにロサンゼルスに着いた。
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