御曹司にビジネス婚を提案されたけどもしかしてこれは溺愛婚ですか?
私は腕に回した手を引き寄せてぎゅっとした。
玲音は不思議そうな顔をしながらも「行きますよ」と言って私を連れてホテルの中に入って行った。

夜に着いた私達は早速ホテルの重役と一緒に会食をした。

「疲れているのにごめん」と玲音は謝ってくれたが車の中で寝た私は少し回復していた。

英語は未だに話せないが、日々の勉強の成果もあって少しだけ簡単な会話は聞き取れるようになっていた。

日本人の夫人がたまに通訳してくれて何とか会話について行くことができたが、こういう事もこれから増えていくだろう。

もっと勉強して玲音の恥にならない妻になろう。

全てが終り、部屋に着くと玲音がバスタブにお湯をためてくれてお風呂に入った。
玲音もその後にお風呂に入っていたが、私はその間にベッドの上で精魂尽き果てていた。

「ごめんね。疲れたよね。これで本当に良かったのかな……いや、美音さんが良かったと思えるように僕がしっかりしなきゃな」

頭を撫でられる感覚と共にうっすらと聞こえてくる玲音の声。

私が寝ているといつもこんな風に話しかけてくる。たまに目覚めて聞こえてしまう事があるがいつも狸寝入りしている。もちろんそのことは内緒だ。

だってこの時じゃないと玲音の本音が聞けないから。
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