御曹司にビジネス婚を提案されたけどもしかしてこれは溺愛婚ですか?
「ありがとうございます。これで息子とキャッチボールができるんですね」

「いや、まだ息子と決まったわけじゃないよ。でもなんでキャッチボール?」

「ああ、キャッチボールは僕が父と子供の頃にやりたかった遊びです。仕事人間の父は仕事に関する事しか僕と話しをしてくれませんでした。ですからキャッチボールは母や白木としかしたことがありません。キャッチボールができていたら僕ももっと人間らしく人を好きになれたのかな、なんて思う事もあって」

「でもそしたら私は玲音さんと結婚できなかったんだろうね」

「そうですね。そういう意味ではキャッチボールをしてくれなかった父に感謝です」

「え?」

「僕は美音さんと結婚できて良かったと思っています。ってこんな話をしている場合じゃありません。今何時だと思っているのですか?」

時刻は0時を過ぎている。

玲音は私の体に何かあっては困ると寝室まで付き添ってくれた。

まだ何の変化もない私の体にひっそりと新しい命がこの世界に産まれるための準備を始めている。

この子が男の子でも女の子でもお父さんとキャッチボールをしてもらおう。

その代わりに子供が遊びたい遊びで玲音に遊んでもらおう。

ビジネス婚の割りに、過保護で甘く独占欲丸出しの玲音とならきっとこの子は幸せになれる。
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