御曹司にビジネス婚を提案されたけどもしかしてこれは溺愛婚ですか?
「確かにそうですね。分かりました。あの、一つ気になっていたんですが、玲音さんは私と同じ年ですか? それとも1つ違いですか?」

「同じ年です」

「なんだ。じゃあ敬語不要ってことでいいですか?」

「ですがこれはビジネス契約ですので敬語のままでいいのではないでしょうか?」

却下された。敬語は面倒だが、仕事なら仕方あるまい。

食事を終えると目の前に契約書が差し出された。

いつの間に作ったのだろうか。

契約書にはこれからの私達のことについて書かれていた。

・相手に好きになってもらう、愛してもらうという事は強制、期待及び質問しないこと
・生活にかかわること以外で相手のプライバシーに踏み込まないこと
・人前では夫婦を完璧に演じきること
・妻を演じる上で必要な衣服等の必要経費は事前に申請すること
・家事については引き続き本家の家政婦が週3回来るので必要に応じ妻が行うこと
・周りに不倫・不貞を疑われる行為は慎むこと
・結婚生活を最低3年間続けること

つまり私は3年間月20万円の安定した収入が得られるという事だ。
しかも服などは経費として扱われ、私の懐は痛まない。
そして、家政婦さんが来るのでこの大きな家の隅々までを掃除する必要がない。

天国ですか?
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