御曹司にビジネス婚を提案されたけどもしかしてこれは溺愛婚ですか?
私が手造りしたオリーブオイルとレモンで作る簡単ドレッシングの方が好きと言ってくれて嬉しいが、毎日同じでは飽きるだろうから、週に数回は色々試してみよう。

「オムレツは美味しいです。チーズは気持ち少なくていいかもしれません」

「分かりました」

味や食材の好みを確認するために最初は聞いたのだが、必ずどれかを美味しいと言ってくれる。

今日は自信のあるオムレツだった。

玲音としては業務の一環だろうが、私にとって唯一の会話の時間。

この時間が楽しみなのは玲音に言わないでおこう。

食事を終えた私達は、正装し、家を出て、白木さんの運転する車で玲音の実家に向かった。

今日も時間は限られている。
本当は昼食を一緒に取る予定だったが、玲音の祖父と父に仕事の会食が入ったらしく、私達との昼食は無くなった。

午前10時、私達は咲羽家の屋敷に足を踏み入れた。

「いらっしゃい。その服とってもお似合いだわ」と弘美さんが出迎えてくれた。

今日着ているシフォンシャツとスカートは弘美さんとデパートに行った時に弘美さんが選んで買ってくれた服だ。

お礼を言いながら応接間に入ると、玲音のキリっとした雰囲気が顔にも出ているキリリとした男性がいた。お父さんだろう。一人用ソファーには名俳優と言われそうなイケメンなおじいさんが座っていた。
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