ブラッド★プリンス〜吸血鬼と女神の秘密〜
職員室にも、何人かいた。ひとつ結びで肉付きの良い女性が、担任の三上先生らしい。優しそうな人。
胸を撫で下ろしていると、黒髪の男の人と目が合った。前髪を上げた眼鏡姿で、作り物のような顔立ちをしている。まるで、外国映画の画面から出てきたような人。
じっとこっちを見ているけど、なんだろう。
「あの、あの人は、先生……ですか?」
隣に立つ三上先生に尋ねる。
「影楼先生よ。定期的に、英語を教えに来ていらっしゃるの」
ふふふと、目を細めて笑った。
「かげろう……先生」
日本人離れした顔立ち。
影楼先生は立ち上がり、私の横を通り過ぎて職員室を出て行った。
見られていると思ったのは、ただの気のせいかな。
教室へ入ると、騒がしかったクラスがピタリと静まった。気味が悪いくらい、みんながこちらへ注目している。
どちらかと言うと、しゃべっててもらえた方が気が楽なんだけどな。
「えっと、今日からこの学校に通う事になった、小嶺樹里です。よろしく……お願いします」
簡単な挨拶が終わっても、シーンとしたまま。反応なしのノーリアクションで、じっと顔を見られている。
普通、拍手なり返事なり……何かあるよね?
まるで教室が凍りついたみたいに冷たい空気。
胸を撫で下ろしていると、黒髪の男の人と目が合った。前髪を上げた眼鏡姿で、作り物のような顔立ちをしている。まるで、外国映画の画面から出てきたような人。
じっとこっちを見ているけど、なんだろう。
「あの、あの人は、先生……ですか?」
隣に立つ三上先生に尋ねる。
「影楼先生よ。定期的に、英語を教えに来ていらっしゃるの」
ふふふと、目を細めて笑った。
「かげろう……先生」
日本人離れした顔立ち。
影楼先生は立ち上がり、私の横を通り過ぎて職員室を出て行った。
見られていると思ったのは、ただの気のせいかな。
教室へ入ると、騒がしかったクラスがピタリと静まった。気味が悪いくらい、みんながこちらへ注目している。
どちらかと言うと、しゃべっててもらえた方が気が楽なんだけどな。
「えっと、今日からこの学校に通う事になった、小嶺樹里です。よろしく……お願いします」
簡単な挨拶が終わっても、シーンとしたまま。反応なしのノーリアクションで、じっと顔を見られている。
普通、拍手なり返事なり……何かあるよね?
まるで教室が凍りついたみたいに冷たい空気。