悪役令嬢ですが推し事に忙しいので溺愛はご遠慮ください!~俺様王子と婚約破棄したいわたしの奮闘記~
「そうそう。僕もプロポーズが成功した日は、可愛い後輩の嬉しい報告に涙が出そうになりました」

「俺にとって、大切な幼馴染でもあるからな。途中から、スケジュールにゆとりをもたせていて良かったよ」

エリオットにそこまで言わせる彼は、みんなから愛されるワンコ系の後輩で――ゲームの攻略キャラ、純朴イケメンのヒューゴ・ケインズである。

彼の恋については、告白前からみんなで見守っていた。

「そのヒューゴですが、式の準備もあってお休みを頂くようです。相手が庶民籍とあって、子爵家三男として入籍に殿下達の協力も欲しいそうで」

「ああ、ケインズ子爵は少し渋っている感じだったな」

思い返したエリオットは、しばし考える。

しばらくは、アメリアに付き合って放っておかれてやっている。ミッシェルの件が終わったら自分を見ろと、それがきっかけで協力を提案していた。

――そう、この件が無事に終わったら、彼女には自分に存分に愛されて、自分だけを見てもらおう。

そのことについては、彼女にしっかり宣言しておかないと。

思い出したエリオットは、後日にでも伝えることを考えた。もう何があろうと、彼は彼女以外の妃を迎えるつもりはなかった。

初めて素直な赤薔薇色の瞳に自分を映されてからというもの、己が恋をしていたのだと、あの舞踏会の日に自覚した。

それからというもの、アメリアの全てが愛くるしい。

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