悪役令嬢ですが推し事に忙しいので溺愛はご遠慮ください!~俺様王子と婚約破棄したいわたしの奮闘記~
「あっ、その、殿下のご婚約者様で、伯爵令嬢であるアメリア様をお誘いするなんて、俺の立ち場ではおこがましい話かもしれませんが、才女の一人と数えられているあなた様のお話も、ぜひ聞いてみたくって」
……どうしよう、かなり買いかぶられているっぽい。
ゲームの〝悪役令嬢アメリア〟は、引きこもりで勉強が趣味のようになっていただけである。今のアメリアは、前世の記憶を思い出したことで知識も増えたが、本物の才女であるミッシェルに比べれば、全然普通である。
失礼にならないよう断るには、どうしたらいいんだっけ?
そもそも予期していなかった誘い一つで、アメリアは大変困っていた。返事を待っているアーロを前に、早く答えなくちゃと焦りも込み上げる。
「あ、の。アーロ様、わたくし――」
そうぎこちなく出されたアメリアの声に、不意に美しい男性の声が重なって、遮られた。
「すまない。彼女は、これから俺と二人で紅茶休憩の予定なんだ」
そこにいたのはエリオットだった。彼は、にこっと社交辞令の美しい笑みを浮かべると、あっさりとアーロからアメリアを引き離す。
「だから、ここで俺の婚約者を返してもらってもいいかな?」
尋ねられたアーロ少年が、同性でも見惚れる第二王子の美声と笑顔を受けて、尊敬の眼差しでコクコクと頷くと、あっさり去っていった。
無駄のないスムーズな対応だった。
……どうしよう、かなり買いかぶられているっぽい。
ゲームの〝悪役令嬢アメリア〟は、引きこもりで勉強が趣味のようになっていただけである。今のアメリアは、前世の記憶を思い出したことで知識も増えたが、本物の才女であるミッシェルに比べれば、全然普通である。
失礼にならないよう断るには、どうしたらいいんだっけ?
そもそも予期していなかった誘い一つで、アメリアは大変困っていた。返事を待っているアーロを前に、早く答えなくちゃと焦りも込み上げる。
「あ、の。アーロ様、わたくし――」
そうぎこちなく出されたアメリアの声に、不意に美しい男性の声が重なって、遮られた。
「すまない。彼女は、これから俺と二人で紅茶休憩の予定なんだ」
そこにいたのはエリオットだった。彼は、にこっと社交辞令の美しい笑みを浮かべると、あっさりとアーロからアメリアを引き離す。
「だから、ここで俺の婚約者を返してもらってもいいかな?」
尋ねられたアーロ少年が、同性でも見惚れる第二王子の美声と笑顔を受けて、尊敬の眼差しでコクコクと頷くと、あっさり去っていった。
無駄のないスムーズな対応だった。