悪役令嬢ですが推し事に忙しいので溺愛はご遠慮ください!~俺様王子と婚約破棄したいわたしの奮闘記~
そこには、持ち手が包まれた一輪の花があった。たくさんある大きな花弁は、太陽の色をしていてとても鮮やかだ。
「これは……?」
「婚約者が、相手に花を贈ってはいけないのか? ――部下が、交流を取っているのかとわざわざ心配してくれてな。少し場を頼んで出向いてきた」
周りの通行人達の視線を気にしたのだろうか。気づいた彼が、後半それらしい口調で言って手渡してきて、アメリアは礼を述べて花を受け取った。
さすが王宮の花、近くで見るとますます綺麗だ。
それでいて、さすがはゲームのメインヒーローというべきか。面倒に思いながら適当にみつくろったにしては、差し出す姿もまぁまぁ様になっている。
――確か、出会いイベントの後、ゲームヒロインには花束を渡すんだっけ。
アメリアは、この一輪の花とは比べ物にならない花束を、彼がヒロインにプレゼントするのを思い出した。
ん? そういえば、出会いイベントは今週末じゃないか?
そう思い出して、寸でのところで素の叫びを上げそうになった。そういえば盲点だった。確か、『実は舞踏会があるんだ』と彼女を誘うんだった!
無理やり彼のパートナーとして出席していた〝悪役令嬢アメリア〟は、そこでヒロインの存在を認識する。そうして後々、その正体に気づいて彼女を排除しようと意地悪を始めるのだ。
「おい、花を見て固まっているが、どうした?」
「これは……?」
「婚約者が、相手に花を贈ってはいけないのか? ――部下が、交流を取っているのかとわざわざ心配してくれてな。少し場を頼んで出向いてきた」
周りの通行人達の視線を気にしたのだろうか。気づいた彼が、後半それらしい口調で言って手渡してきて、アメリアは礼を述べて花を受け取った。
さすが王宮の花、近くで見るとますます綺麗だ。
それでいて、さすがはゲームのメインヒーローというべきか。面倒に思いながら適当にみつくろったにしては、差し出す姿もまぁまぁ様になっている。
――確か、出会いイベントの後、ゲームヒロインには花束を渡すんだっけ。
アメリアは、この一輪の花とは比べ物にならない花束を、彼がヒロインにプレゼントするのを思い出した。
ん? そういえば、出会いイベントは今週末じゃないか?
そう思い出して、寸でのところで素の叫びを上げそうになった。そういえば盲点だった。確か、『実は舞踏会があるんだ』と彼女を誘うんだった!
無理やり彼のパートナーとして出席していた〝悪役令嬢アメリア〟は、そこでヒロインの存在を認識する。そうして後々、その正体に気づいて彼女を排除しようと意地悪を始めるのだ。
「おい、花を見て固まっているが、どうした?」