悪役令嬢ですが推し事に忙しいので溺愛はご遠慮ください!~俺様王子と婚約破棄したいわたしの奮闘記~
「それともご結婚できない、大きな理由があったりするのかしら……?」

お体が気掛かりになって呟いてしまう。

すると令嬢達が、アメリアの心配そうな表情に気づいて慌てた。

「いいえ、走るのが少しお辛いくらいで、今はお体については大きな心配はないのだそうです」

「宰相様も、お孫様ができるのを楽しみにしていらっしゃると、以前パーティーに出席されていた際、わたくしのお父様に話していたらしいですわ」

結婚できないような、大きな支障はない。それでもミッシェルは、十八歳の現在も縁談話を受け付けていない。

将来の婚姻を考えれば、少しでも顔を知られていた方が良かったりする。けれど今だって、人目を避けて静かに過ごされている。

……その根本にあるのは、もしかして自信のなさ?

「つまり白薔薇派という令嬢達が、何かしら妨害していて、それでたびたびこうしてお元気がなくなってしまう、ということなのかしら……?」

「それもある、とは思います……」

けれど断言はできない様子で、彼女達は不安そうにアメリアの判断を待つ。

宰相の娘であるし、おおっぴらな嫌がらせはしないだろう。ゲームには微塵にも見られなかった要素なだけに、苛めの可能性だって浮かばなかった。

「要因があるの分からないわね……よしっ、こうなったら私が、その白薔薇派という令嬢達と、話しをつけてみます」

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