悪役令嬢ですが推し事に忙しいので溺愛はご遠慮ください!~俺様王子と婚約破棄したいわたしの奮闘記~
アメリアは決めて、英断を下した顔を上げた。

「本当ですか!?」

「こうして、外から見てあれやこれやと推測を立てるより、本人達から話を聞いて考えた方が、間違いもなくて解決も早いわ」

第三者の噂が、結局ところ見た者や聞いた者の印象も混ざって、何人もの人間を仲介して回ってくるものと考えると信憑性もあやしい。

ここは、直接本人達に聞いてみるべきだ。

「すぐに行くのは失礼だから、いったんは知らせを出して――」

「でもアメリア様、直接お顔を合わせて話し合われるというのなら、どうかお気をつけてください。白薔薇派の令嬢達は、かなり熱くて行動派なのです」

「……ん? 『熱い』?」

「はい。ミッシェル様とは、別方向にイケている揃い、と言いますか。それから、メンバーの中には殿方もいらっしゃいますから」

「男性もいるの!?」

社交界では、男女で分かれていることがほとんどなので、アメリアにはそこが少し意外だった。

「お顔が知られているかもしれませんし、変装が必要かもしれません」

「え、変装?」

「スカートであったら危ないかもしれませんわ。ズボンにしましょうっ」

「そこまで? ちょっと待って、私、何かされるの?」

「白薔薇派は、独自の〝こだわり〟などもあって、恰好一つにも細かい方々なのです」

なんか、一人で突撃しに行くのがちょっと不安になってきた……。

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