悪役令嬢ですが推し事に忙しいので溺愛はご遠慮ください!~俺様王子と婚約破棄したいわたしの奮闘記~
だが、これも〝高貴なる令嬢〟のためである。相談に乗ってくれたクラークにかわって、自分もしっかり頑張りたい。
「何か起こったらと考えると……、できるだけ不安要素がない状態で挑みたいわね」
アメリアは、令嬢達といったん近くのサロンへ移動して計画を立てた。そうして決行日を、念のため、エリオットがヒロインと出会うイベントの日としたのだった。
◆§◆§◆
「おいロバート、お前の妹は一体どうなっている?」
執務机にいたエリオットから、唐突な質問が飛んだ。
室内にいた者達の目が、部屋の主へと向く。先日、婚約者に「忙しくすまない」と自ら花を渡しに行った、という噂で持ち切りの第二王子である。
視線を真っすぐ寄越されたロバート・クラレンスが、「はて」と首を傾げる。妹のアメリアと同じ、目立つチェリーピンクの髪がさらりと揺れる。
「どう、とは?」
「この俺が、社交辞令とはいえ手紙を送っても、まるで読んでいないかのように全文スルーの『ありがとうございます』のテンプレ的な返し。目の前で花を贈っても、どうも、的な感じで終わったぞ」
すると、それを聞いた途端にロバートが「ぶふーっ」と噴き出した。失礼にも第二王子である彼を指差して、ゲラゲラ笑った。
「つまりは、ぜーんっぜん眼中にないんだね! わはははざまーみろ! 何せ世界で一番可愛い僕の妹はっ、兄であるこの僕が一番なんだよ!」
「何か起こったらと考えると……、できるだけ不安要素がない状態で挑みたいわね」
アメリアは、令嬢達といったん近くのサロンへ移動して計画を立てた。そうして決行日を、念のため、エリオットがヒロインと出会うイベントの日としたのだった。
◆§◆§◆
「おいロバート、お前の妹は一体どうなっている?」
執務机にいたエリオットから、唐突な質問が飛んだ。
室内にいた者達の目が、部屋の主へと向く。先日、婚約者に「忙しくすまない」と自ら花を渡しに行った、という噂で持ち切りの第二王子である。
視線を真っすぐ寄越されたロバート・クラレンスが、「はて」と首を傾げる。妹のアメリアと同じ、目立つチェリーピンクの髪がさらりと揺れる。
「どう、とは?」
「この俺が、社交辞令とはいえ手紙を送っても、まるで読んでいないかのように全文スルーの『ありがとうございます』のテンプレ的な返し。目の前で花を贈っても、どうも、的な感じで終わったぞ」
すると、それを聞いた途端にロバートが「ぶふーっ」と噴き出した。失礼にも第二王子である彼を指差して、ゲラゲラ笑った。
「つまりは、ぜーんっぜん眼中にないんだね! わはははざまーみろ! 何せ世界で一番可愛い僕の妹はっ、兄であるこの僕が一番なんだよ!」