悪役令嬢ですが推し事に忙しいので溺愛はご遠慮ください!~俺様王子と婚約破棄したいわたしの奮闘記~
そう答えてみると、ようやくミッシェルは安心してくれたみたいだった。気遣わしげな目元に明るさが戻って「ふふっ」と笑みをこぼす。
「花か。それはいい」
そう言いながら、彼女がティーカップを引き寄せる。
「ねぇアメリア、知っていた? 花束にはね、意味があるんだよ。花言葉を込めるために相手は種類を選んで贈っているんだって」
「はぁ。それ、もしかしてロマン小説の知識だったりします?」
「ふふっ、当たり」
残念ながら、私がもらったのは一輪の花です。
どこか嬉しそうにしているミッシェルに水を差せなくて、アメリアは心の中でこっそり答えた。エリオットが初めて花束をあげる相手は、ヒロインだ。そして彼は、彼女を驚かせるために、次にとても大きな花束を用意して「愛してる」とプロポーズをするのである。
ヒロインが働く教会で、彼はそう告げて花束を贈る。場所が教会の中ということもあって、まるで二人だけの結婚式みたいだったとは覚えている。
――まぁ、それを自分に置き換えて考えたことはない。
オタク友達の中には「素敵!」「ヒロインになりたいっ」と騒いでいる子達もいたけれど、アメリアは自分にそんな恋は訪れないと期待していなかった。
『デートに誘われて、ほんの少しでも慰められたら嬉しいだろうなぁ』
「花か。それはいい」
そう言いながら、彼女がティーカップを引き寄せる。
「ねぇアメリア、知っていた? 花束にはね、意味があるんだよ。花言葉を込めるために相手は種類を選んで贈っているんだって」
「はぁ。それ、もしかしてロマン小説の知識だったりします?」
「ふふっ、当たり」
残念ながら、私がもらったのは一輪の花です。
どこか嬉しそうにしているミッシェルに水を差せなくて、アメリアは心の中でこっそり答えた。エリオットが初めて花束をあげる相手は、ヒロインだ。そして彼は、彼女を驚かせるために、次にとても大きな花束を用意して「愛してる」とプロポーズをするのである。
ヒロインが働く教会で、彼はそう告げて花束を贈る。場所が教会の中ということもあって、まるで二人だけの結婚式みたいだったとは覚えている。
――まぁ、それを自分に置き換えて考えたことはない。
オタク友達の中には「素敵!」「ヒロインになりたいっ」と騒いでいる子達もいたけれど、アメリアは自分にそんな恋は訪れないと期待していなかった。
『デートに誘われて、ほんの少しでも慰められたら嬉しいだろうなぁ』