悪役令嬢ですが推し事に忙しいので溺愛はご遠慮ください!~俺様王子と婚約破棄したいわたしの奮闘記~
な、なんでここに第二王子がいるんでしょうか。
アメリアは、予想外のことで固まってしまった。すると、エリオットが青筋を浮かべて、ずんずん向かってきた。
「ほぉ、今日は先日よりもめかし込んでいるみたいだな、我が婚約者殿は」
目の前に立たれた彼に、引き攣り笑顔で見下ろされた。
まるで尋問でもされているかのようだ。言い方が刺々しいし、気のせいか、アメリアは背筋がすごく冷えた。
なんで切れ気味なのか分からない。そもそも記憶が正しければ、確か今日は、教会の視察日、という名のヒロインとの運命の出会いだったはずじゃ……。
「……あの、本日は教会視察で、ご不在のはずだったのでは?」
どうしてここに第二王子が、と思ってアメリアは確認してしまった。
エリオットが、まとう空気の温度をますます下げた。切れ長の美しい紺色の目が、探るようにアメリアを冷ややかに見据えてくる。
「よく知っているな」
「へ? だって、今日が教会視察――」
「それを俺が教えた覚えはないが、誰かからの入れ知恵か?」
あ、と気づいてアメリアは口をつぐんだ。
思えば、王族の外出予定を自分が知っているのはおかしい。彼の下に就いている兄がバラした、なんて言い訳したらロバートが罰せられるかもしれないし。
「えぇと、それは、その……」
返事に窮して、アメリアは忙しなく視線を泳がせた。
アメリアは、予想外のことで固まってしまった。すると、エリオットが青筋を浮かべて、ずんずん向かってきた。
「ほぉ、今日は先日よりもめかし込んでいるみたいだな、我が婚約者殿は」
目の前に立たれた彼に、引き攣り笑顔で見下ろされた。
まるで尋問でもされているかのようだ。言い方が刺々しいし、気のせいか、アメリアは背筋がすごく冷えた。
なんで切れ気味なのか分からない。そもそも記憶が正しければ、確か今日は、教会の視察日、という名のヒロインとの運命の出会いだったはずじゃ……。
「……あの、本日は教会視察で、ご不在のはずだったのでは?」
どうしてここに第二王子が、と思ってアメリアは確認してしまった。
エリオットが、まとう空気の温度をますます下げた。切れ長の美しい紺色の目が、探るようにアメリアを冷ややかに見据えてくる。
「よく知っているな」
「へ? だって、今日が教会視察――」
「それを俺が教えた覚えはないが、誰かからの入れ知恵か?」
あ、と気づいてアメリアは口をつぐんだ。
思えば、王族の外出予定を自分が知っているのはおかしい。彼の下に就いている兄がバラした、なんて言い訳したらロバートが罰せられるかもしれないし。
「えぇと、それは、その……」
返事に窮して、アメリアは忙しなく視線を泳がせた。