惹かれたのは強く、眩しい子で。





耳元で響いた大きい声に驚いて閉じかけていた目を開ければ、ふわふわと綿毛のようなものが浮いていた。


それは私の顔に何度もぶつかってきて、『ダメ!起きて!!』と繰り返す。




渋々体を起こし、その綿毛に手を伸ばせば、私の手の上に乗り、大人しくなった。





『どうかした?何かあったの?』

『しっかりして!!眠ってはダメ!!』

『何で怒られてるの…?』




『あ、もしかして花を潰してるから?それならごめんなさい。すぐ退くわ。』



黄色い花たちの妖精さんかなと思い、立とうとすれば、今度は額に思いっきりぶつかってくる。


ふわふわだから痛みは少ないものの、衝撃は多少あった。




『目を覚まして!あなたはここにいなくていいのよ!?』


『……目なら覚めてるけど?』




何を言っているんだ…。喋ってるじゃん。


眉を顰めて綿毛を見れば、何度も額にぶつかってきた。





『あなたを待っている人がいるのよ!あなたは必要とされてるの!!』



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