惹かれたのは強く、眩しい子で。
「……言葉にならない。」
地下にいるために冷んやりとする室内だが、そこにずらりと並べられている物がより冷たさを増長させている気がする。
ここはノーティ家の隠し地下
前にあった使用人の『伯爵が突然現れたりする。』という声を確かめに来たのだ。
もうこの豪華絢爛な屋敷はノーティのものではない。
ノーティ伯爵家は身分を剥奪され、使用人たちも全て解雇された。今この土地は王家預かりとなっている。
そしてリラが攫われたと報告したノーティ家の子息、テオは王が俺に処分を一任した。
もちろん伯爵子息という地位はなくなったが、テオは話術に長けている。
これまで伯爵の命により女相手の交渉をしていたと言う。知らず知らずのうちに利用されていたということだ。
だが彼は女と関係が持てれば良かったため熱心に情報を得ていた訳ではないという。
考えた末に手放すのは惜しいと考え、秘密裏に雇うことにした。
表向きには辺境地へ飛ばされたことにしているが。