惹かれたのは強く、眩しい子で。




ノーティ家の屋敷については公に公表される前にノイから聞いた。


少し立ち直っていた心がガラガラと崩れ落ちたし、激しい悲しさと怒りに包まれた。


お姉ちゃん、お兄ちゃんたちは新しい家族と幸せに暮らしてる。

そんなことを考えていた時もあった。自分も新しい家族に出会えるのかな。…なんて。




リボンを結ぶ手に涙が落ちる。


「……っ、」


涙が止まらない。
震える手で拭っているとノイがハンカチを差し出してくれる。



ノイの表情は優しかった。
実際にノーティ家の屋敷でその光景を見たノイの方が辛いのに、報告してくれたあの時も泣き崩れた私に寄り添ってくれていた。


孤児院の真実は私たちしか知らない。

城で働いている孤児院出身の子はユーゴなどたくさんいるが、こんな悲しい真実は伝えないとノイと話して決めた。

本当は話して、みんなで弔う方が良いんだろうけど、知らなくて良いこともある。





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