惹かれたのは強く、眩しい子で。




顔を上げた2人は立派に勤め上げたが、泣いている子供にも見えた。



2人まとめて抱きしめ、頭を撫でる。

「お前たちを救えて良かった。」



それはこの真実に辿り着いてから幾度となく思っていたことだ。

あの時俺が何気なく孤児院を訪ねなければ、この2人もきっと俺の手の届かないところにいただろう。


「頑張ったな。生きていてくれてありがとう。」


そう言えば、2人とも声を上げ、俺にしがみつきながら子供のように泣いた。










「…ごめん、エル。服がぐちゃぐちゃだ。」

泣き止んだノイが袖口で俺の肩をゴシゴシと拭う。


見守っていたハミルが慌てて駆け寄り、ハンカチで拭っていく。

その様子が聞こえたミアが慌てて俺から離れ、手にした男物のハンカチで俺の胸あたりを拭っている。



「エルシー様、上着を受け取ります。」

暗に上を脱げ、と言われ、装飾の少ないジャケットを脱ぎハミルに預ける。




「……ミア、ノイ」


それまで静かにしていたテオが固い口調で2人に近づく。

そしてバッと頭を深く下げた。



「本当に許されないことをした。……ノーティ家の人間として、そして他の貴族の代表として謝りたい。……申し訳なかったっ!」





< 121 / 129 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop