惹かれたのは強く、眩しい子で。
顔を上げた2人は立派に勤め上げたが、泣いている子供にも見えた。
2人まとめて抱きしめ、頭を撫でる。
「お前たちを救えて良かった。」
それはこの真実に辿り着いてから幾度となく思っていたことだ。
あの時俺が何気なく孤児院を訪ねなければ、この2人もきっと俺の手の届かないところにいただろう。
「頑張ったな。生きていてくれてありがとう。」
そう言えば、2人とも声を上げ、俺にしがみつきながら子供のように泣いた。
「…ごめん、エル。服がぐちゃぐちゃだ。」
泣き止んだノイが袖口で俺の肩をゴシゴシと拭う。
見守っていたハミルが慌てて駆け寄り、ハンカチで拭っていく。
その様子が聞こえたミアが慌てて俺から離れ、手にした男物のハンカチで俺の胸あたりを拭っている。
「エルシー様、上着を受け取ります。」
暗に上を脱げ、と言われ、装飾の少ないジャケットを脱ぎハミルに預ける。
「……ミア、ノイ」
それまで静かにしていたテオが固い口調で2人に近づく。
そしてバッと頭を深く下げた。
「本当に許されないことをした。……ノーティ家の人間として、そして他の貴族の代表として謝りたい。……申し訳なかったっ!」