惹かれたのは強く、眩しい子で。
もういっそのこと関わった全員極刑にすれば良いのだが、そんなことをしたら、真相に辿り着けない。
この8年の間、何度あいつらを殺してやろうと思ったか。
もう一度、手元の書類を眺める。
子どもの見た目の特徴、身長体重、臓器の重さ、大きさ
そして、もうひとつ
意味が読み取れない文字が書かれている。
このことを処置した者たちに問いただしたら、臓器を買った人の記号ではないかと言っていた。
自分たちが分かるのは、子どもがやって来る日、どういう状態の臓器が必要なのか、それを必要としているのが、どの記号の人か。
その3つのみ書かれた紙が、どこからともなく置かれてるらしい。
どの記号の人でも、受け取りにはフードを被った男がそれぞれ1人やって来ていたという。
つまり、この記号が表す人物を読み解く他に、この件の解決は見出せない。
だが、読み解いて欲しいからと言って、誰かれかまわず見せる訳にはいかない。
王と王妃、王の側近、ハミル
国の中心人物をこれだけ要しても、なんの取っ掛かりもない。
「ハミル、お茶、くれるか。」
「分かりました。」
机に書類を置き、窓際に行って気分を変える。
こんな胸糞悪いもの、早く解決してしまいたい。
ふと見えた、庭を走り回る2人の姿
何か言いながら走っている使用人服の方を目で追いかける。
頭の片隅には、あの子が餓死する寸前だったあの時のことが浮かんでいた。