惹かれたのは強く、眩しい子で。
「おめでとう。エルシー王子」
さすがに気分が悪くなり、椅子に座ると物腰柔らかな声がした。
「アドネ公爵」
「ああ、座ってなさい。」
立ち上がろうとする俺の肩を押さえて座らせてくれる。
「相変わらず、良い男に育ったなあ。」
「ありがとうございます。」
「未だ16にして、王の公務を手伝い、自らも指揮をとり、剣術に関しては団長クラスと良い勝負なんだろう?」
「いえ、まだまだです。」
隣に座っている公爵は、俺を見て楽しそうに笑う。
…この人には昔から何でも言えてしまうし、そもそもこの人が察するのが早いんだ。
何言われるのかと、最近やった公務をひと通り頭に浮かべていく。
「相変わらず、素晴らしい人材が増えているんだね。」
「……何のことですか。」
「この城の人材だよ。優秀な子たちがたくさん入ってくれるから嬉しいと侍従長が言っていた。やる気のない貴族の子を嫌々育てることも無くなったと本当に嬉しそうだった。」