惹かれたのは強く、眩しい子で。





「ん?見惚れちゃった?」


そう言って首を傾げる姿はキラキラと輝いて見える。


「すみません。私、仕事があるので、ノーティ様の御用件には付き合えそうにないです。」


というか、この人何しに来たか分かってなさそうだった。

きっと貴族の難しい話だろう。
関わらない方が良い気がする。



「あ、思い出したよ。王子に会いに来たんだった。王子に会わせてくれる?ミア」


……本当か、と疑うぐらい白々しい。

思い出した感じはしなかった。
スラスラと口から出てきていた。用意していたように。




「……こちらです。」

ノーティ様の目をじっと見て、眉を寄せてしまう。


城内に入り、エルシー様の執務室を目指す。
その間もノーティ様は話しかけてきて、それとなく返事を返す。



「ノーティ様なんて呼ばないでよ。テオが良いな。」


「私は使用人ですので。」


「固いなあ、ミア」


私の周りを囲うように動きながら話すノーティ様に内心ため息をつきながら足早に進む。




< 51 / 129 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop