惹かれたのは強く、眩しい子で。
階段を登っていると、遠くにハミルさんがいた。
「ハミルさんっ」
振り返ったハミルさんに早足で近づく。
丁寧にお辞儀をし、「ミア速い〜。」なんて言っているノーティ様を待つ。
「こちら、テオ・ノーティ様です。王子に謁見しにいらしたらしいのですが、大丈夫でしょうか。」
じっとノーティ様を見るハミルさん
その表情は少し険しくも見える。
「王子にどのような御用件でしょう。」
「さあ?父親に連れて来られたから知らない。」
…さっきまでとは違う雰囲気と話し方に思わずノーティ様に視線を向ける。
すると、目が合った瞬間顔が緩み、雰囲気が戻った。
「ノーティ伯爵は何の御用件で?」
「王子に会うとだけしか聞いてねーよ?」
「本日、王子に謁見予定の方はいらっしゃいません。」
「んーー、じゃあ、もういっか。ミア遊ぼ〜。」
するっといつの間にか手を取られていた。
えっ、と思っている間にノーティ様はさっき来た道を戻るように歩いて行く。
「お待ちを。その者は忙しい身ですので、連れ出されると困ります。先ほど伯爵を見かけたので、ご案内いたしましょう。」
スッと私とノーティ様の手を離し、ノーティ様を誘導してくれるハミルさん
「ちょっ、おい。」
少し強引に連れて行くのを見送る。
後でちゃんとハミルさんにお礼言わなきゃと思いながら姿が見えなくなるまで見送った。