惹かれたのは強く、眩しい子で。
「薬室長、俺、早く薬師になりたい。」
王女様たちと別れて、薬草園に入ると、ユーゴがぽつりと言った。
手にしている書類は皺になっているが、気にしてない様子
まっすぐに私を見る強い目は、さっきの王女様と重なる。
「ユーゴはもう試験に合格できるレベルよ。だからもうなれるわね。」
「っちがう!もっと、…もっと、……。」
悔しそうにするユーゴ
項垂れて肩を微かに揺らす姿を見て、意地悪しすぎたかと反省する。
彼らはまだ若い。
これから先、2人の人生が交わるのか否か。
可能性は低いだろうが、純粋でまっすぐな彼らの気持ちに賭けてみたくなる。
「ユーゴ」
「芯を強く持ちな。ユーゴの心の中にある、世間体とか身分とか、そんなの関係なしにユーゴ自身のまっすぐな気持ち。外向きには隠してた方が良いだろう、だが、心の中までも蓋をする必要はない。」
さっきと同じように小さな頭に手を乗せる。
子どものくせに、外面ができすぎなんだよこの子たちは。
…でも、そんな奴らだから見守りたいし、手を貸したくなるんだよな。
「薬師として、優秀な位置につく。ユーゴにできるのはそれだけだ。それがいかに難しい道か分かるな?」
「はい。」
「難しい道故に、達成した暁には、ユーゴの未来の手助けとなるようなものを手にすることができふはずだ。」