惹かれたのは強く、眩しい子で。




「…ここに。」


子息が言い放った一言に抑え込んでいた騎士たちも俺も王も、皆静まった。


王が騎士に命じ、子息を捕らえたまま俺たちの元にやってくる。



じっと俺たちを見る子息の表情は固かった。



「王女…、リラが連れ去られたと?」

「…はい。おそらく地下牢から抜け出したケイリーとかいう奴が、」

「抜け出した?そんな報告きてないが?」

「それならさっき…。」



「失礼致します!!地下牢よりケイリー・ユタが脱走した模様!現在行方を追っています!」



その報告に俺たちは子息を見る。
子息はと言うと、至って真剣な表情で俺たちを見ていた。



「リラの居場所は分かるのか。」


「はっきりとは分かりません。ですが、父が所有する秘密の屋敷があります。」



その言葉で地下牢からあの施設長が逃げられたのはノーティ家が絡んでいるのだと分かる。


…だが、この子息を信用して良いのか…?
わざと俺たちに情報を流したフリをしているだけでは…?




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