惹かれたのは強く、眩しい子で。







息ができない。


ただ施設長を見ることしかできない。
その見ることしかできない目も徐々にぼやけてくる。



…今、何を言ったの?





「あ、ミア。この子顔は良かったから、とびっきりの金持ちにそのまま行ったよ。…それなのに使い物にならなくなったらしくてね、いらないから新しいのが欲しいんだと。」


施設長が指している子どもの絵を見て、私は泣き崩れた。

その子は私のお姉さんの様な存在で、私を気にかけてくれていた。


そして、孤児院を出る際

『ミア、辛くない時はないと思う。ちびちゃん達を守るのは当たり前だけど、ミア自身も大切にしてね。』


こう言ってくれた人
この言葉を守っていたとは胸を張って言えないけど、私の心の支えになっていたのは確かだ。



「そこの金持ち、顔が1番だからね。誰を連れて行こうかと牢で考えてたんだ。…ミアなら受け入れてくれるさ。」


「ミアは渡さない!」


「王女をあちらへ。」


「離して!ミア!ミア!!」


リラ様の悲鳴にハッとして顔を上げる。
その時にはもうリラ様は部屋から連れ出されていた。



< 96 / 129 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop