身代わり花嫁は若き帝王の愛を孕む~政略夫婦の淫らにとろける懐妊譚~
ちなみに仁のオーダーにより、ごく普通の寝室を子ども部屋に作り替えてもらった。

落下することのないような段差の少ないベッドを配置し、滑り台などの遊具も置かれている。

「大丈夫か、椿? 疲れただろう」

仁もシャワーを浴び終えてリビングに戻ってきた。

大丈夫、と言いたかった椿だが、さすがに隠せないほど疲れていた。「うん」と頷いてソファに体を倒す。

「悪かったな、大掛かりな式になってしまって」

なにしろ仁には親戚や知人が多い。最低限招いたつもりが、とんでもない大所帯になっていた。

「ううん、素敵な記念日になったから」

大変という以上に、椿が得たものは多かった。

白無垢や色打掛を着ることができたし、なにより結梅をみんなにかわいいと言ってもらえた。

長々とした式に結梅が耐えられるか心配だったが、目新しいことの連続で飽きることがなかったらしく、ほとんどぐずりもしなかった。それに関しては、周りの人間や仁の個人秘書の奮闘によるところも大きいが。

結梅の笑顔に仁も椿も大満足である。

「可愛い顔して眠っていたな」

「本当に」

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