ホテル王に狙われてます!ハニートラップから守るはずが、罠にかかったのは私でした?!
そんな2人の会話をよそに、美夕がチラッと副社長の方を見ると、副社長は、デスクに座り、今日の会議の資料に目を通していた。

これだけ有名な人なら、お近づきになりたいと思う人も多いのか…。

と、思った。すると、

プルルルル

と、部屋の電話が鳴った。

「早速ですが、お願いします。」

と、田辺に言われ、美夕は部屋の電話に出た。

電話はフロントからで、

「フロントです。高遠副社長にお会いしたいと、こちらに森高様という女性がお見えになっているんですが…。」

「こちらにいらっしゃってるんですか?」

「はい。」

美夕は判断しきれず、受話器の話口を押さえながら、

「田辺さん、今、下に、森高様という女性の方がいらっしゃってるとのことなんですが…。」

「お断りしてください。」

と、飄々と言った。

「え?あの、ホテルまで来られているのに、追い返すんですか?」

「ええ。森高様は森高食品のお嬢様で、前に1度仕事の付き合いでお会いしてから、しつこくされていて、副社長も困っているんです。追い返してください。」

美夕はその言葉を聞いて、頭の中でプチンと何かが弾けた。
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