ホテル王に狙われてます!ハニートラップから守るはずが、罠にかかったのは私でした?!
〇月〇日 東友コーポレーション社長就任パーティーの会場 で初対面。連絡先の交換を求められる。
〇月×日 アポ無しで本社に来訪。お断り。
〇月△日 アポ無しで本社に来訪。お断り。
・
・
・
「何これ…ストーカー?」
と、思わず美夕の口から声が漏れた。
『今日の電話と行動も入力しておかないと。』
と思い、今日の一連の森高様の行動を追加で打ち込んだ。
アポ無しで高遠副社長の宿泊ホテルに来訪。
高遠副社長がカフェで対応。お断り。
『ん~。これって、もっと詳しく書いた方がいいのかしら?』
悩んでいると、高遠副社長と田辺が部屋に戻ってきた。
美夕はすぐに立ち上がり、
「おかえりなさいませ。」
と、声をかけた。
「ただいま。不在中に何かありましたか?」
「はい。15人の女性からお誘いの電話がありました。」
「大丈夫でしたか?」
「はい。皆様、また連絡しますということでした。」
「よかったです。無下にお断りも出来ない方々なので対応が難しいんですよ。」
「お断り出来ないんですか?」
「ええ。今ベリールートホテルも海外進出に力を入れているので、大きな後ろ盾があった方がいい国もあるんです。リストの方々は、すでに世界に名を知られている企業ばかりですから、その中のご令嬢とご結婚された方が、高遠グループはさらに飛躍出来るというわけです。」
「なるほど。」
と美夕が頷くと、すぐに高遠副社長が否定をした。
「勝手なことを言うんじゃない!それに、俺はそんな後ろ盾なんてなくても海外進出に成功してきた。親父達が勝手に言ってるだけだ。春名さん、田辺の言うことは気にしなくていいから。」
「…はい。」
美夕は、一瞬、今時政略結婚なんてかわいそうと思ったが、本人はそのつもりはないらしく、少しホッとしている自分がいた。