ホテル王に狙われてます!ハニートラップから守るはずが、罠にかかったのは私でした?!

ファーストクラスだったおかげで居心地がよく、長かった空の旅も快適に過ごすことが出来た。

空港に着くと、リムジンが高遠副社長を出迎えた。

「すごい・・・。」

思わず美夕も心の声が漏れた。

「今日から宿泊するホテルのサービスなんだ。」

「そうなんですか?」

「ああ。スイートに泊まる客にはリムジンの送迎や、部屋専用のバトラーが
付くんだよ。春名さんみたいにね。と言っても春名さんはもう僕の秘書
代わりだけどね。」

と、微笑んで言うと、リムジンに乗り込んだ。
美夕も続けて乗ったが、

『ん?どこに座るのが正解なの?』

初めてのリムジンに美夕は困惑した。

「ここに座って。」

高遠副社長は、なぜか手でぽんぽんと軽くシートを叩き、隣に座るよう言ってきた。

「え?は、はい。」

美夕は一瞬戸惑ったが、言われるまま、副社長の隣に座った。

車が動き出す。

美夕は、緊張し鼓動が早くなる。

『なぜ隣に座らせたの?』

しばらく走るとおもむろに、高遠副社長は窓の外を指差し、

「あれが、〇〇ホテル、その隣が××ホテル、そして、あの高い建物が、△ショッピングセンター、それから…。」

と、説明し始めた。

美夕は自分の勘違いに恥ずかしさのあまり赤面した。隣に座らせたのはただ単に説明をするため。
幸い真横に座っているので、美夕の様子に気づかれることはなく、内心ホッとした。

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