ホテル王に狙われてます!ハニートラップから守るはずが、罠にかかったのは私でした?!
どこで待機をしていたのか、すぐに部屋付のバトラーが来た。

高遠副社長とバトラーが何やら話をしているが、その声も遠くなる。

エレベーターに乗り込むと、高遠副社長は、いきなり美夕を横抱きに
抱き上げた。

『え?私、副社長にお姫様抱っこされてる??』

美夕は混乱した。さっきまでの冷や汗が、熱い汗に変わった。

「あの、降ろしてください。重いです。申し訳ないです。」

美夕は力なく言うが、高遠副社長は、聞く意味を持たない。

「どうして、こんなになるまで言わなかった?」

「すみません。」

「いや、美夕に無理をさせてしまった、気づかなかった俺が悪い。」

『そんなことより、本当に降ろして欲しい。』

美夕の頭の中はどうやって降りるかでいっぱいになっていた。
美夕は平均的な体重なので、高遠副社長の体格なら、軽々と抱き上げられる
だろう。しかし、今は振袖を着ている。帯も含めて、相当重くなっているはず。
エレベーターから降りてからも、部屋までずっと高遠副社長の腕の中から
解放されることはなかった。

幸いパーティー中だったので、ホテルスタッフとバトラー以外には
この恥ずかしい状況を見られることはなかった。

部屋に着くと、高遠副社長は、ベッドに美夕を寝かせた。

また、高遠副社長はバトラーと話し出した。

doctor という単語が聞こえた。
美夕は、お医者さんを呼ばれる??と思い、慌てて断った。

「これは、病気じゃないんです。帯を・・・帯をきつく締めすぎてしまって。
緩めればすぐに治まります。本当に申し訳ありません。」

「帯か。一応念のため、診てもらった方が。」

と、高遠副社長が心配そうに言うが、

「本当に大丈夫ですので!」

と、美夕が強めに言うと、高遠副社長は納得し、バトラーと共にベッドルームを
出た。
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