ホテル王に狙われてます!ハニートラップから守るはずが、罠にかかったのは私でした?!
美夕は、

「すいません。話すことはありません。」

と言って、走り出すと、一美を抱き上げ、公園から出ようとした。

すると、今度は公園の入口に、田辺が、立っていた。田辺は、その場から逃げようとする美夕に、

「もういいんですよ。春名さん。」

と、言った。続けて、ふうっと溜め息をつくと、

「副社長に負けました。こちらがいくらお見合いをセッティングしても応じないし、あなた以外の女性には目もくれない。いい年なのに、美夕さん以外の人とは結婚しないの一点張りで、離れればほとぼりも冷めるだろうと思っていたのに、二年半もあなたを捜し続ける始末。社長も、観念しましてね。子持ちでも何でもいいから結婚させろときた。そういうわけで、もういいんですよ。安心して、副社長の胸に飛び込んでください。」

「ほ、本当に、いいんですか?迷惑じゃ…。」

と言いかけると、美夕の後ろから、美夕を高遠副社長がそっと抱きしめた。


「終わったら呼んでください。」

と、田辺は高遠副社長にそう言ってから、奏の方を向き、

「駅までお送りします。」

と言った。奏は、

「あ、えっと助かります。新幹線の時間がギリギリだったんで。」

と、言って、田辺の後を追った。



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