体育祭(こいまつり)
……あ。また音が。
……さっきから音が止まない。
反省会のために、それぞれのブロックは所定の場所へ集まろうとしていた。
また健二の視線を感じた。
今は息苦しいのではない。
音が。
するから。
だめ。
私が逸らそうとすると、健二は近づいてきた。
健二が段々近くなる。音が大きくなる。健二が。
どくん。
音が……!
「この鈍感!」
反射的に逃げようとした私の手を健二が掴んだ。
「!」
それからは何が起こったかよく分からなかった。振り払おうとしても、健二の手は離れず、そして。
息ができない!!
「俺はお前が好きだ! いい加減気づけ!」
やっと離れた健二の唇がそう言葉を紡いだ。
ヒュー
と回りにいた学生がはやし立てている。なんだかいろいろ言われているが、何も耳に入ってこなかった。
私……。
瞬きも忘れて、私は自分の唇に手を当てた。キスは初めてではない。でも、健二は初めてだったのかもしれない。
こんなに拙いキス。なのに。
拒めなかった……。うううん、拒もうとしたよ? 無理やりだったから、だからだよ。
――本当にそうだろうか。じゃあ、どうして私何も言えないの? 怒らないの?
考えなきゃ。悠香のためにも。
……さっきから音が止まない。
反省会のために、それぞれのブロックは所定の場所へ集まろうとしていた。
また健二の視線を感じた。
今は息苦しいのではない。
音が。
するから。
だめ。
私が逸らそうとすると、健二は近づいてきた。
健二が段々近くなる。音が大きくなる。健二が。
どくん。
音が……!
「この鈍感!」
反射的に逃げようとした私の手を健二が掴んだ。
「!」
それからは何が起こったかよく分からなかった。振り払おうとしても、健二の手は離れず、そして。
息ができない!!
「俺はお前が好きだ! いい加減気づけ!」
やっと離れた健二の唇がそう言葉を紡いだ。
ヒュー
と回りにいた学生がはやし立てている。なんだかいろいろ言われているが、何も耳に入ってこなかった。
私……。
瞬きも忘れて、私は自分の唇に手を当てた。キスは初めてではない。でも、健二は初めてだったのかもしれない。
こんなに拙いキス。なのに。
拒めなかった……。うううん、拒もうとしたよ? 無理やりだったから、だからだよ。
――本当にそうだろうか。じゃあ、どうして私何も言えないの? 怒らないの?
考えなきゃ。悠香のためにも。