天才幼女錬金術師に転生したら、冷酷侯爵様が溺愛パパにチェンジしました!
(エリアス、いいかな?)

『まあ、かまわないのではないか?』

 今、エリアスは姿を見せていないけれど、呼べばミリエラのすぐ側にやってくる。見えない彼の手が、カークの目とディートハルトの目に触れた。

「わわ、なんだこれは!」

「僕の目が、おかしくなってしまったかもしれない」

 エリアスの手によって、精霊と同調した男児ふたりは、今までとはまったく違う世界に驚いた様子だった。
 二人とも、きょろきょろと周囲を見回している。

 ミリエラも視界を精霊が見えるものへと切り替える。

「――ねえ、見て見て! 精霊達がディートハリュト殿下を歓迎しているの!」

 今回集まって来たのは、薔薇の精霊だけではなかった。芝生からも精霊達が飛び出してくるし、噴水にできた虹からも七色の服を身に着けた精霊達がやってくる。

 どこからか聞こえてきた明るい音楽に、少年ふたりは目を丸くした。

「すごいでしょ?」

「これは――すごいな。すごいよ、ミリエラ嬢」

 ディートハルトも、それ以上何も言えないみたいだった。

 ただ、目を丸く大きくしたまま、精霊達のダンスを見つめている。

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