天才幼女錬金術師に転生したら、冷酷侯爵様が溺愛パパにチェンジしました!
「言いにくそうだね。僕の名前は長いし――ディーって呼んでもらおうかな」

 先ほどから走り回っていて、ディートハルトはミリエラにすっかり気を許したようだ。
こちらを見る笑顔がピカピカでまぶしい。彼の服の袖を引っ張りながら、ミリエラも笑った。

「なら、ミリィのこともミリィって呼んでいいよ。そう呼ぶのは、家族とお友達だけだからね!」

 一緒に暮らしているカークは友人ではなく家族扱いである。乳兄妹だから、家族扱いでいいだろう。

 友達、という言葉に、ディートハルトは目を丸くする。それから、ますます顔を輝かせた。

「わかったよ、ミリィ――」

 この世界に生まれて初めての友人が、この国の王子様である。侯爵令嬢ってすごい。

 お茶の時間という名目で、サンドイッチやケーキを満腹になるまで胃に収めてから、三人は応接間に移った。

 ミリエラは、父からもらったオルゴールを、よいしょ、と応接間に運ぶ。走り回って少し疲れたので、オルゴールをかけながら、映像を見ようという話になったのだ。

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