天才幼女錬金術師に転生したら、冷酷侯爵様が溺愛パパにチェンジしました!
 父がミリエラにプレゼントしてくれた記録板は、若い頃の両親の姿を写したものだが、記録板さえ差し替えてしまえば、なんでも見ることができる。

 前世で言うところのDVDのようなものだと言えばいいだろうか。

 ミリエラが取り出したのは、騎士達の訓練の様子を映したものだった。カークもディートハルトも、剣に興味を持っているようだからちょうどいいだろう。

 オーランドだけではなく、侯爵家に仕えている騎士達が剣を打ち合わせたり、集団での戦法を訓練したりしている様子を、ふたりはじぃっと眺めている。

 ふたりの熱心さとは裏腹に、ミリエラは興味がないので、だんだんと瞼が重くなってきた。

(……今日は、たくさん走ったもんね……)

 よく考えたら、ミリエラの記憶にある限り、この屋敷に客人を招くのは初めてのことだ。それに、新しく友達もできた。

 新しい生活も、悪くない。そう思った瞬間、ミリエラの意識は完全に睡魔に飲み込まれてしまった。

 

 * * *



 そっと応接間の方をうかがってみる。先ほどまできゃっきゃと子供達の声が聞こえていたのが、今はしんと静まり返っていた。

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