天才幼女錬金術師に転生したら、冷酷侯爵様が溺愛パパにチェンジしました!
 ジェラルドはそっと応接間の扉を開いてみる。中で護衛の任についていたオーランドはこちらを振り返り、そっと人差し指を口に当てた。

(ああ、眠ってしまったのか)

 ミリエラを中心に三人でソファに座り、オルゴールで記録した映像を眺めていたところだったようだ。

 扉を閉じると、ディートハルトの世話係が、不安そうな目でこちらを眺めている。

「子供達は眠ってしまったようです。殿下がお目覚めになるまで、しばらくこのままにしておきましょう」

 子供には、昼寝の時間が必要だ。

 今日は客人がいるから、昼寝はできないだろうと思っていたが、三人揃ってすやすやと眠っているのだからそっとしておいてやろう。

「殿下が、こんなに楽しそうにしているのは、久しぶりに見ました。こちらに来て、本当によかった」

 そう潤んだ瞳でつぶやいたディートハルトの世話係は、ディートハルトが生まれた時から仕えているそうだ。

 ディートハルトが五歳の誕生日を迎えた直後、マナが使えるか否かを確認したらしい。

 その時には、マナが使えなかったのだが、幼い子供はマナを上手に使えないことが多々ある。

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