天才幼女錬金術師に転生したら、冷酷侯爵様が溺愛パパにチェンジしました!
 そのため、様子を見ながら何度か調べてみたのだが、いつも結果は同じ。ディートハルトはマナを持たないという結論が出されたのが先日のこと。

(……王子という身分で、マナが使えないというのはつらいだろうな)

 と、同情したのは、共に暮らしているオーランドも同じだったからだ。

 人口の一割がマナを上手に使うことができないとはいえ、少数派であるのは間違いない。マナリングにこめたマナが尽きてしまえば、すぐに不自由することになる。

 それに――とさらに考えを深めた。

 後妻の立場からすれば、先妻の忘れ形見というのは、煙たい存在である可能性は高い。だが、ディートハルトの暮らす地として、マナを持たない者でも暮らしやすいこの侯爵領を選んだ。

 憎んでいるというわけでもなさそうだが、しっくりいってはいないのだろう。

(――わが領地で暮らすのならば、たしかに不自由はしないだろうからな)

 今ではかなり腕も鈍ってしまったと自覚しているが、二十代になったばかりの頃のジェラルドは、かなり有能な錬金術師であった。

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