天才幼女錬金術師に転生したら、冷酷侯爵様が溺愛パパにチェンジしました!
 今、この屋敷で暮らしている人やディートハルトのことは信じているが、エリアスがミリエラを心配する気持ちもわかる。人間が、いつ、変わるかなんて誰にもわからないのだから。

「あ、エリアスだ! なんだよ、お前、最近マナの練習の時くらいにしかこないのにさ!」

「いつ、こっちに来たの?」

 エリアスの出現に気がついたらしい少年達は、熱烈に打ち合っていた剣を止めてこちらに走って来た。

「たった今さ。そなたらの様子も見たくてな」

「僕は――スライム退治が一発でできるようになったよ!」

「俺は、来年連れてってもらうって約束した!」

 巨大な猫という普通では見ることのできない存在に、カークもディートハルトも夢中である。

(様子を見に来たのは間違いないんだけど、さ)

 ミリエラは心の中でつぶやいたけれど、あえて口にはしない。

 エリアスに完全に信頼されているわけではないと、子供達に知らせる必要なんてない。

「あ、ふたりとも汗がすごい――使う?」

「ありがとう!」

 今は真夏で、たしかに外で過ごすには若干暑い。

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