天才幼女錬金術師に転生したら、冷酷侯爵様が溺愛パパにチェンジしました!
 耐久性についてはまだ実験の段階だが、さほど高価な品ではないから、十回も使えれば上等ではないだろうか。

「……これは、すごいね」

 ミリエラの差し出したタオルを見た父は、目を細くした。喜んでくれているようだ。

「水筒を包んでおいたら、お昼までひんやりよ。籠にかけておいたら、お弁当も傷みにくくなると思う……ううん、直接サンドイッチを包んだ方がいいかも。だから、タオルじゃなくてハンカチにしたいの」

「わかった。知り合いに相談してみようか」

 父の発言に、ミリエラは安堵した。

 

 それから十日後。

 ミリエラの姿は街中にあった。

「お弁当は、いかがですかー? お昼までひんやりですよー? おいしいお弁当は、いかがですか」

 父の知り合いの屋台で、道を行く人達に声をかけさせてもらう。お昼までひんやり、という言葉に見ている人達の視線が止まる。

「本当に、お昼まで冷たいままなの?」

「うん。もし、ぬるくなったと思ったらマナを流せばいいの。この端の色が違うところを握ってね」

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